手取り計算(年収から手取り額を概算)
額面の年収から、社会保険料・所得税・住民税を引いた「手取り」の目安を計算します。転職・年収交渉・家計の見通しづくりに。内訳もまとめて表示します。
手取りの計算方法
手取り = 額面 −(社会保険料 + 所得税 + 住民税)です。ざっくり額面の72〜82%程度が手取りになり、年収が高いほど税率が上がって手取り率は下がります。当ツールは各項目を次の前提で概算しています。
- 社会保険料:健康保険(協会けんぽの令和7年度水準の目安5.0%、40歳以上は介護保険0.795%を加算)+厚生年金9.15%+雇用保険0.55%の本人負担分。年収の低い層と高い層で率が変わる点も反映しています。年収106万円未満は加入対象外とみなして雇用保険のみ(加入の要件は勤務先の規模や労働時間で異なり、制度改正でも変わります)。逆に高年収では標準報酬月額の上限で頭打ちになるため(本ツールは健康保険139万円・厚生年金65万円で簡略化。上限額は改定されることがあります)、年収1,000万円を超えると保険料率は実質的に下がっていきます。
- 所得税:給与所得控除・基礎控除・社会保険料控除を引いた課税所得に、税率5〜45%の速算表(令和8年4月1日現在)+復興特別所得税2.1%で計算。給与所得控除・基礎控除は令和7年分の金額(給与所得控除の最低保障65万円、基礎控除95万〜58万円)を使っています。
- 住民税:課税所得の約10%(標準税率。道府県民税4%+市町村民税6%)+均等割・森林環境税(あわせて年5,000円)。給与所得45万円以下(単身の非課税限度額の目安)は0円としています。
年収が少し増えたのに手取りが減る「壁」
年収を1万円ずつ動かしてみると、いくつかの地点で手取りが逆に減ります。もっとも大きいのが年収106万円で、ここを超えると社会保険への加入対象になり、それまでほぼ引かれていなかった健康保険・厚生年金の本人負担(年15万円前後)が一気に発生します。手取りが元に戻るのは年収125万円あたりです。当ツールはこの段差もそのまま反映しているので、扶養内で働くかどうかを考えるときの目安になります。
このほか給与所得が336万円・489万円などを超えるところでも、基礎控除の額が段階的に下がるため小さな段差が出ます。これは計算のバグではなく、制度そのものが段階式になっているためです。
⚠️ あくまで概算です
「独身・扶養なし・協会けんぽの会社員」を想定した単純化モデルです。扶養家族・各種控除(生命保険料・iDeCo・住宅ローン控除など)・自治体・賞与の分け方・改正で実際の手取りは変わります。また、令和8年度税制改正(令和7年12月26日閣議決定)で基礎控除などは令和8年12月1日施行でさらに引き上げられるため、令和8年分の年末調整後の税額はこの概算より少なくなることがあります。正確な金額は給与明細やお住まいの自治体でご確認ください。当サイトは正確性を保証しません。
額面と手取りの差はどこから生まれるのか
年収500万円と言っても、実際に口座に振り込まれるのはその全額ではありません。給与から差し引かれる主なものは、社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険、40歳以上は介護保険)と税金(所得税・住民税)です。ざっくりした感覚として、手取りは額面のおよそ72〜82%に収まり、年収が高くなるほどこの割合は下がっていきます。下の早見表では、年収200万円で81.9%、年収1,000万円で72.6%です。
差し引かれるものの内訳
健康保険料は都道府県や加入する健康保険組合によって率が異なり、労使折半で本人負担はおおむね給与の5%前後です。厚生年金保険料は保険料率18.3%(2017年9月から固定)を労使折半するため、本人負担は9.15%。雇用保険料は本人負担が0.5〜0.6%程度です。これらを合わせると、社会保険料だけで給与の約15%が引かれる計算になります。40歳以上になると介護保険料が加わり、さらに1%弱増えます。
所得税は、給与所得控除・基礎控除・社会保険料控除などを差し引いた課税所得に、5%から45%までの累進税率をかけて求めます(復興特別所得税として2.1%が上乗せされます)。住民税はおおむね課税所得の10%(所得割)+均等割で、前年の所得にもとづいて計算される点が特徴です。
社会人1年目と2年目で手取りが減る理由
「昇給したのに手取りが減った」という現象の正体はほぼこれです。住民税は前年の所得に対して課税され、翌年6月から徴収が始まります。新卒1年目は前年に所得がほとんどないため住民税が引かれず、2年目の6月から突然引かれ始めます。月1万円前後の負担増になることも珍しくありません。
手取りの目安
目安として、年収300万円なら手取り約240万円(月20万円前後)、年収500万円なら手取り約390万円(月32万円前後)、年収700万円なら手取り約530万円程度です。年収が上がるほど累進課税と社会保険の影響で手取り率が下がるため、年収が2倍になっても手取りは2倍にならないという点は、転職や副業の判断で意識しておく価値があります。
この計算に含まれていないもの
当ツールは標準的な条件での概算です。扶養家族の人数、生命保険料控除、住宅ローン控除、ふるさと納税、iDeCoの掛金、企業独自の控除(社宅費・組合費・財形貯蓄など)は反映されていません。とくに扶養家族がいる場合や各種控除を使っている場合、実際の手取りは概算より多くなります。正確な金額は給与明細と源泉徴収票で確認してください。
ボーナスからも社会保険料は引かれる
「賞与には保険料がかからない」というのは2003年より前の話です。現在は総報酬制により、賞与にも毎月の給与と同じ料率で健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料がかかります。厚生年金の18.3%(本人負担9.15%)も賞与に適用されるため、額面50万円のボーナスなら社会保険料でおよそ7万3千円、所得税で2万6千円ほどが引かれ、手取りは40万円前後になるのが一般的です。「思っていたより少ない」と感じる原因はここにあります。
ただし、保険料の対象になる金額には上限があります。賞与から保険料を計算するもとになる「標準賞与額」は、厚生年金保険が支給1回(同じ月に2回以上支給されたときは合算)につき150万円、健康保険が年度(4月1日〜翌年3月31日)の累計で573万円が上限で、これを超えた部分には保険料がかかりません。高額の賞与では、上限を超えた分だけ手取り率が上がる形になります。なお、ここでいう賞与は年3回以下の支給を指し、年4回以上支給されるものは月々の給与(標準報酬月額)に含めて扱われます。
一方で住民税は賞与から引かれません。住民税は前年の所得をもとに年間の税額が確定し、それを12か月に分けて毎月の給与から徴収する仕組みだからです(特別徴収の場合)。賞与の明細で住民税の欄が空いていても、引き忘れではありません。
※本ツールの計算は一般的な条件にもとづく概算であり、税額や保険料を保証するものではありません。制度は改正されます。正確な金額は勤務先の担当部署、国税庁、日本年金機構、お住まいの自治体にご確認ください。
額面年収ごとの手取り 早見表
40歳未満・扶養家族なしの会社員を前提に、上のツールとまったく同じ計算式で求めた手取り額です。社会保険料は健康保険5.00%・厚生年金9.15%・雇用保険0.55%(いずれも本人負担ぶん・令和7年度時点の水準)、税金は所得税(復興特別所得税込み・控除は令和7年分の金額)と住民税の合計です。
| 額面年収 | 手取り年収 | 手取り月収 | 社会保険料 | 税金(所得税+住民税) | 手取り率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 200万円 | 1,637,520円 | 136,460円 | 294,000円 | 68,480円 | 81.9 % |
| 250万円 | 2,018,681円 | 168,223円 | 367,500円 | 113,819円 | 80.7 % |
| 300万円 | 2,403,416円 | 200,285円 | 441,000円 | 155,584円 | 80.1 % |
| 350万円 | 2,788,151円 | 232,346円 | 514,500円 | 197,349円 | 79.7 % |
| 400万円 | 3,166,843円 | 263,904円 | 588,000円 | 245,157円 | 79.2 % |
| 450万円 | 3,544,026円 | 295,336円 | 661,500円 | 294,474円 | 78.8 % |
| 500万円 | 3,901,043円 | 325,087円 | 735,000円 | 363,957円 | 78.0 % |
| 600万円 | 4,622,072円 | 385,173円 | 882,000円 | 495,928円 | 77.0 % |
| 700万円 | 5,305,305円 | 442,109円 | 1,029,000円 | 665,695円 | 75.8 % |
| 800万円 | 5,941,976円 | 495,165円 | 1,157,700円 | 900,324円 | 74.3 % |
| 900万円 | 6,604,159円 | 550,347円 | 1,213,200円 | 1,182,641円 | 73.4 % |
| 1,000万円 | 7,261,342円 | 605,112円 | 1,268,700円 | 1,469,958円 | 72.6 % |
40歳以上は介護保険料(0.795%)が上乗せされるため、手取りはこの表より少なくなります。健康保険料率は加入している保険者や都道府県によって異なり、住民税も自治体ごとに差があります。賞与を含めた年収で計算しており、扶養控除・生命保険料控除・iDeCoなどの控除は含めていません。あくまで目安としてご覧ください。
計算条件・参照情報
最終確認日: 2026年9月15日
- 計算式: 手取り=額面年収−(社会保険料+所得税+復興特別所得税+住民税)。給与所得控除・基礎控除・社会保険料控除のみを適用
- 社会保険の率: 健康保険5.00%は協会けんぽ令和7年度の東京都9.91%(労使折半で本人約4.96%)を丸めた概算、介護保険0.795%(40歳以上)は令和7年度の全国一律1.59%の折半。令和8年度は東京都9.85%・介護1.62%に改定され、都道府県では9.44%(沖縄)〜10.55%(佐賀)の幅があります。厚生年金9.15%は保険料率18.3%(平成29年9月から固定)の折半、雇用保険0.55%は一般の事業の本人負担分の水準(料率は毎年度改定)
- 税金: 所得税は税率5〜45%の速算表(国税庁タックスアンサーNo.2260・令和8年4月1日現在)+復興特別所得税2.1%。給与所得控除・基礎控除は令和7年分の金額(最低保障65万円・基礎控除95万〜58万円)で、令和8年12月1日施行の令和8年度税制改正による引き上げは未反映。住民税は所得割の標準税率10%(道府県4%+市町村6%)+均等割4,000円+森林環境税1,000円(2024年度から)
- 前提: 独身・扶養なし・賞与含む年収を12分割した会社員。標準報酬月額の等級・上限(健康保険139万円・厚生年金65万円)は簡略化しており、上限額の改定は反映していません
- 対象外: 生命保険料控除・iDeCo・住宅ローン控除・ふるさと納税などの個別控除は未反映。健康保険料率は保険者・都道府県で異なる
公式一次情報: 国税庁 タックスアンサー(所得税の税率) ・ 全国健康保険協会(都道府県毎の保険料率) ・ 日本年金機構(厚生年金保険料額表) ・ 総務省(個人住民税)
作成・確認: 運営者「おちゃ」(ペンネーム)。誤りにお気づきの場合はお問い合わせからご指摘ください。確認のうえ修正し、変更内容は更新履歴に記録します。
よくある質問
Q. 年収から手取りはどう計算する?
手取り=額面−(社会保険料+所得税+住民税)です。当ツールは額面の年収と年齢(40歳以上は介護保険料が加わります)を入れると、社会保険料・所得税・住民税をそれぞれ概算し、内訳と手取り額を表示します。
Q. 額面と手取りの違いは?
額面は会社が支払う総額、手取りは社会保険料や税金を引いて実際に振り込まれる金額です。求人の「年収」は通常は額面を指します。
Q. 計算はどのくらい正確?
独身・扶養なし・協会けんぽの会社員を想定した概算です。扶養や各種控除、自治体、賞与の分け方で変わるため、正確な額は給与明細でご確認ください。
Q. 手取りは額面の何割?
おおむね額面の72〜82%が目安です。上の早見表では年収200万円で81.9%、年収500万円で78.0%、年収1,000万円で72.6%と、年収が上がるほど所得税の累進で手取り率は下がり、社会保険料は標準報酬月額の上限で頭打ちになります。当ツールは年収を入れると社会保険料・所得税・住民税の内訳まで表示します。
Q. 生命保険料控除やふるさと納税は反映される?
されません。差し引いているのは給与所得控除・基礎控除・社会保険料控除の3つだけです。生命保険料控除・iDeCo・住宅ローン控除などを使っている人は、実際の手取りはこの概算より多くなります。ふるさと納税は住民税の前払いなので、手取りそのものは増えません。